あなたに贈る詩

出逢った頃のあなたには 片方の翼が無くて
青空を前に立ちすくんでいた

新しいことを覚(し)るたびに こわいものも増えてゆくと
窓越しに映る わたしを見つめて言った

大丈夫 あなたは飛べる
南の風をあつめて
高く高く まだ見ぬ世界(うちゅう)も
その手に掴める

かさぶただらけの背中は あなたの優しさの証
触れたら温かい 美しい勲章

安心して眠れないなら
その身を抱いてあげよう
癒えぬ傷も 忘られぬ過去も
すべてを愛せる

この世にひとりしかいない あなただけのために
夢を描こう 花を咲かそう 翼に代わろう

大丈夫 あなたは飛べる
南の風をあつめて
高く高く まだ見ぬ世界(うちゅう)も
その手に掴める
明るい光 まだ見ぬ世界(うちゅう)を探そう
一(ここ)から
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