青春の忘れ物

探さないで面影は
私もうあの頃と違う…

雨の駅であなたを見かけ
指でルージュそっと落とした
まゆをひそめ振り向く瞳
哀し気に翳るのが見えた

好きなのと打ち明ける勇気
目立たぬ私になくて
卒業の寄せ書きの隅に
変わらないでと書いたね

時間(とき)の波に流されて
私ひとりが変ってく
あなた好きだった頃の
私にはもう戻れないね

好きと他人(ひと)に平気で言える
今の自分少し嫌いよ
恋を数える指のすき間
大切なものこぼれてくね

青春って綺麗な想い出
汚すための時間だね
もう一度昔の私で
こんな雨の朝に逢いたい

どんなひとと幸せに
私なっても忘れない
あなた好きだった頃が
本当の私だったから…

時間(とき)の波に流されて
私ひとりが変ってく
あなた好きだった頃の
私だけねえ忘れないで

本当の私だったから…
×