しずく

かすれた朝日の中 蓮の葉の上のしずく
飛び込む前の一瞬は
どれくらい止まっていたの

忘れたような朝 蓮の葉の上のしずく
飛び込むまでの一滴は
どれくらい震えていたの

空には 声を失くしたまま
にぎりしめた
手を放してごらん

空には 声を失くしたまま
にぎりしめた
手を放してごらん

波紋ひろがる 放つ ここから
海原へ 消えていった
あぁ どこにもいない
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