思えば遠くへ来たもんだ

踏切りの側に咲く コスモスの花ゆらして
貨物列車が走り過ぎる そして夕陽に消えてゆく
十四の頃の僕はいつも 冷たいレールに耳をあて
レールの響き聞きながら 遥かな旅路を夢見てた
思えば遠くへ来たもんだ 故郷離れて六年目
思えば遠くへ来たもんだ この先どこまでゆくのやら

筑後の流れに 小魚釣りする人の影
川面にひとつ浮かんでた 風が吹くたび揺れていた
20歳になったばかりの僕は 別れた女を責めながら
いっそ 死のうと泣いていた 恋は一度と信じてた
思えば遠くへ来たもんだ 今では女房 子供持ち
思えば遠くへ来たもんだ あの頃 恋しく思い出す

眠れぬ夜に酒を飲み 夜汽車の汽笛 聞くたびに
僕の耳に遠く近く レールの響きが過ぎてゆく
思えば遠くへ来たもんだ 振り向くたびに故郷は
思えば遠くへ来たもんだ 遠くなる様な気がします
思えば遠くへ来たもんだ ここまで一人で来たけれど
思えば遠くへ来たもんだ この先どこまでゆくのやら
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