道からの組曲

爽頼の響きに目覚め
霧の紛れが 瞳覆う
色も見えぬ風に巻かれ
傷つくと知りつ飛び出す
旅を夢みるも 聞こえぬ叫びを放つ日々も 現在(いま)道にのみ返す

群れ行く様に人集まり
舞うだけ舞い生き急ぐ
木枯は永遠に続くか
遺られると知りつ駆け出す
恋を夢みるも届かぬ想い嘆く日々も 現在(いま)途(みち)にのみ伏せて

漂よう果ては 見えないけど 冷めた夢 問い返し
独りなのだと 恨んでも 何が変るのだろう
微かに流れる 時の行方だけに……

期して戦う術も無い
翳に潜む場をも捨て
心温(ぬる)く眠るだけか
傷つくと知りつ 揉まれる
酔いを夢みるも 虚な闇に身やつす日々も 現在(いま)路にのみ溶かす

宵立ちを 繰り返し
帰る場さえも失う
流離うだけが男か
遺られると知りつ止まる
未来を夢みるも 笑えぬ過去を捨てた日々も 現在(いま)道に靡かせ
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