北の女

白い氷柱(つらら)で 死ぬことも
できるといった 一途(いちず)なおまえ
うらみながらも 襟巻きに
俺をつつんで くれるやつ
ああ北の女の 情(なさ)けがしみる

燃えてなおさら 白い肌
ひと夜(よ)で帰る わかれをとめた
いのち重ねた やどの灯(ひ)が
雪に吹かれて 凍る町
ああ北の女を 忘れはしない

遅い列車を 待ちながら
後から来いと 手紙をわたす
そっとうなずく 横顔に
むせび泣くよな 雪嵐
ああ北の女よ かわいいやつよ
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