キミの帰る場所

移りゆく街で 何故か足を止めた
名残り惜しそうに 暮れゆく茜空

赤い鳥居や 石畳 風に揺れる願い文
駆け抜けたのは 幼い日 遠い夏の空

いくつもの季節を 越えて 今も 歩いている
降りそそぐ夕日は この瞳を 赤く染めた

陽だまりの記憶 忘れそうな夜は
願いを降らせる 木蓮の咲く庭

十六夜の月 滲む影 ありふれた今日が終わり
悲しい理由(わけ)も ないのにね 涙が溢れた

ふるさとの街並み 照らすように 花は咲いて
香り立つ白さが 宿したのは 儚い夢

ひたすら生きる 日々の果てで めぐり逢うもの 全て愛そう
過ちさえも 受け止められる強さ 胸に抱いて

いくつもの季節を 越えて 今も 歩いていく
降りそそぐ夕日は この瞳を 赤く染めた

立ち尽くすわたしを 急かすように 花が散った
香り立つ白さが 残したのは 消えない夢
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