アンダンテ

気の利いた言葉もただ言えないまま
もうすぐこの夜に灯りが燈される
扉の向こうは紺色の空
君はどんな顔で扉を開く?

浮かんでは消え、迷い続けて
僕にも君にも終わりはないけど

この夜が ほんの少しだけ穏やかに流れたらなぁ
「さよなら」を成り行きの言葉じゃなく 君に告げよう
そう、いつだってここで待っている

複雑に絡まって揺らぐ世界で
一体どれくらい彷徨っているんだろう
大切な事なんて紐解いてみれば
呆れてしまうほど些細な事で

知りたいのさ、言葉の向こう
その胸の、心のずっと奥のほう

過ぎ去っていくこの思いもいつの日か
そう、笑えるだろう
そして、どうしても拭いきれないものだけは
連れていけばいい

描いた未来が君を急かしても
この夜の「はじまり」は変わらない

何気なく寝転んだ部屋の中から 何が浮かぶ?

この夜が ほんの少しだけ穏やかに流れたらなぁ
「さよなら」を成り行きの言葉じゃなく 君に告げよう
そう、いつだってここで待っている

そう、いつもこの場所で待っている

本当は、もう少しだけ

この瞬間を鳴らしていたい
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