別れの宿

私にお酒を 注ぐ時の
あなたの指がふるえてる
わかるのよ・・・わかるのよ
女には
これが最後の 旅なこと
別れ話を きりだせぬ
男のこころが かわいそう

夕方ちかくに 降りだした
みぞれが雪に かわるころ
終るのね・・・終るのね
私たち
風をひいたと 嘘ついて
腕をまくらに してもらい
だかれてねむった 夜もある

しあわせでしたと 目をとじて
甘えてみたい 夜明けです
泣かないわ・・・泣かないわ
ひとりても
今度どこかで 出逢う時
きっと今より しあわせな
私のあなたで いてほしい
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