恋の神楽坂

帰りは気楽な歌で神楽坂を下って
時計が夜店の先で祭りばやしの店じまい

なつめの香りが
夜風に流れそう

汚れたみかげの石とさめた月のすべり台
電車の行方をながめ子供の頃へ夏みかん

このまま帰るか
それとも消えるか

永い夢のさめた後の静けさは
青い闇へのびる恋の神楽の坂

けんかに夢中になって誰が恋のロボット
なんだか昨日のことも別れの後の紙芝居

このまま帰るか
それとも消えるか

永い夢のさめた後の静けさは
青い闇へ続く恋のゆくさきは
深い夜の底に沈むせつなさは
青い闇へのびる恋の神楽の坂
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