酔待酒

おちょこに注(つ)いだ 地酒に酔って
ひと夜の夢を 女は追って
雪の化粧の灯篭見ては
会えぬ運命(さだめ)の あんたの背中(せな)を…
あぁ あぁ
惚れた我が身に今夜も泣いて

夜の湯の町 雪げた履いて
しんしん降る雪 足跡残し
あの夜(よ)あんたが 差し出す傘に
そっと肩寄せ歩いた道を…
あぁ あぁ
濡れた心が今夜も揺らす

「あんた」と呼んで 夢から覚めて
夜更けの女は 涙を流す
きっと誰にも 分かりはしない
枕濡らして寝ていることを…
あぁ あぁ
惚れたお人に今夜も酔って
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