港駅

とめないで いいのかい
行かせても いいのかい
女の胸に 問いかける
吹雪が白い 港駅
長い線路は ここでとぎれて
これより先は
風もひゅるひゅる 津軽海峡

薄情な 男には
薄情で お返しさ
女は低く つぶやいて
チロリをつまむ 港駅
長い恋路も ここで終って
これより先は
酒も手酌の 涙海峡

三ッ目の ドラが鳴る
熱燗をひっかけた
女は店を とび出して
波止場の先へ きたけれど
叫ぶ名前も 闇に呑まれて
これより先は
波も泣いてる 忘れ海峡
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