泣きぼくろ

泣きぼくろ 泣きぼくろ
たまらなく 愛しくて
思わずくちびる 寄せたんだ
忘れもしないヨ あの夜は
フルーツ・パーラーの 帰り路
霧が深くて 深くって
街のあかりが 溶けちまう
そんな気がする 夜だった

泣きぼくろ 泣きぼくろ
しあわせで いるだろか
あの娘を偲んで 鉛筆で
鏡を見ながら ひだり眼に
造ったぼくの 泣きぼくろ
じっと見てたら 見ていたら
あつい涙がこみあげて
ぼくが見えなく なっちゃった

泣きぼくろ 泣きぼくろ
いつまでも 忘れずに
こころにいだいて 抱きしめて
夜霧の街角 ショーウインド
淋しくひとり たたずめば
あの日ふたりで ふたりで
影を写した夜がある
またも泣かせる 泣きぼくろ
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