乱火

風に頬づえついて
胸が濡れるたびに
そばで支えられた

笑い返す瞳が
いつも逃げ場所だった
知らず 知らずのうち

“いつだって傷ついてたよ”と
掠れる囁きを口唇で止めたい

もうなかせて 胸の中で
生まれ変われる程 甘く

見つめながら震えながら
あなたが伝わるから もう…なかせて

強い恋心ねと
涙 おしあてたら
今夜 なつかしくて

同じ夢見るだけで
時が立ち止まるわ
ずっと離さないで

ありふれた出逢いじゃないから
あなたの切なさも忘れずにこのまま

もうみだして 優しい火で
燃え尽くしてく程 甘く

消え惑った過去の星が
色を失うように もう…みだして

もうなかせて 胸の中で
生まれ変われる程 甘く

見つめながら震えながら
あなたが伝わるから もう…なかせて
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