北海まつり船

波がドンと来りゃ 飛沫の花が
やん衆 鴎の 胸に散る
夢をぶちこめ 千島の沖へ
海の稼ぎにゃ 遠慮はいらぬ
北の漁場は 男の男の まつり船

蟹の甲羅に なみなみ注いで
まわし飲みする にごり酒
拳かみしめ 舳先にたてば
見えるはずない 赤提灯に
瞼 燃やして 男の男の まつり船

野付水道 東へ抜けて
いつか 真冬の どまん中
意地で巻くんだ 底引き網を
板子一枚 油断はできぬ
度胸いのちの 男の男の まつり船
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