放浪歌(ながれうた)

さいはて 港酒場
海に漁火 泣いている
胸の残り火 映るのか
恋のきずあと 癒せずに
弱虫 女ひとり
憎めないから なおつらい
想いわかるか 海鳥が
翼濡らして 放浪歌

さいはて 港しぐれ
あなた忘れの 旅まくら
傘を差しても 心まで
雨のしずくが 凍りつく
酔いどれ 女ひとり
明日の行方が 捜せない
浜の酒場の 止まり木で
すすり泣くよに 放浪歌

むらさき 港夜明け
雨があがって 陽は昇る
聴こえ始めた 春だより
夢を探して 放浪歌
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