風蕭蕭と

風蕭蕭と 吹きわたり
砂塵をまいて 夢が舞う
男ごころを かりたてる
熱い思いを 誰に語ろう

晨(あした)に開く 花あれば
夕べに枯れる 花もある
風に嬲(なぶ)られ 散り急ぐ
花の涙は 誰も知らない

風蕭蕭と 吹く時も
落葉に 罪はないものを
若い命を 道づれに
夢の償い いかにせんかな

弧愁(こしゅう)の岸に 陽は落ちて
男は風か 逝く水か
肩でさらばを 告げながら
行くは何処(いずこ)ぞ 二度と還らず

行くは何処(いずこ)ぞ 二度と還らず
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