汐騒

飛ぶことに 疲れたと云う鳥の
羽根を休める とまり木か
好いて好かれた お前とオレの
夢待ち酒場
あれが馴れ染め 寒い日で
外じゃ汐騒 泣いていた

故郷に児がいると 俯いて
やっと切り出す 辛い過去
今日も十八番の “枯葉”を聴かす
夢待ち酒場
別れ話しが 肴では
歌も悲しく なるばかり

サイコロを転がして決めようか
船に乗る番 先か後
背中向けたら 二度とは逢えぬ
夢待ち酒場
せめて手を振れ 最後まで
涙見せるな いい女
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