麦という奴ァ 男草
人に踏まれて 強くなる
冬をだまって こらえても
春の出番に 風雪を
麦ははねのけ 立ち上がる

春のさくらの かおりなく
秋のもみじの いろもない
目立つ花では ないけれど
夢を大きく 実らせる
麦は男の こころ花

恋は嘘では なかったと
いつかわかって くれるだろ
君のまわりに 咲く花が
散った後から 芽を出せと
麦を一粒 撒いてゆく
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