那智の火祭り

鎌倉積みの 石段を
大松明が 駆け上がり

那智の火祭りが 始まるのです

愛の指輪の 宝石も
恋が終われば 硝子玉

火の粉浴びれば 燃え尽きますか
ああ 貴方から…

旅発つために 熊野まで
泣いてるような 滝の音

夢なき旅の 女には
那智の火祭りは寂しいのです

髪の乱れも そのままに
借りて眠った 腕まくら

燃えたあの夜が 浮かんで来ます
ああ 松明は…

想い出映す 走馬灯
那智の火祭り 炎の祭り

ああ いつの日か
出直すつもり 熊野から
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