別れ雨

男のあなたが 涙をみせて
女の私が 涙をのんだ
別れの言葉が 嵐のように
身体の中まで かけめぐります
すがりつきたい あなたの背中
夜の巷に 消えて行く

泣いてもいいから あなたの側で
日蔭の花でも よかった私
想い出たどれば しあわせ芝居
一つの傘に 寄り添いながら
はかない夢に 酔いしれていた
女みれんの しのび雨

涙ににじんだ 灯りも消えて
冷たい時雨が 心にしみる
逢ってはいけない この恋ならば
どうしてあの夜 私を抱いた
うらむことさえ 出来ない私
濡れて哀しい 別れ雨
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