夜霧の終着駅

夜霧にむせんで だきしめあった
肩のふるえが 忘られぬ 忘られぬ
このままいっしょに 死にたいと
せがんだ君も いまは人妻
ああ さいはての
思い出せつない 終着駅よ

つめたいレールを みつめて泣いた
遠いあの日は もう来ない もう来ない
しあわせだったら いいけれど
噂がつらい 君のこの頃
ああ くろ髪に
もいちど告げたい いとしい言葉

ここからさきへは いけない恋さ
上りばかりの 寒い町 寒い町
せめての名残りに 逢いたくて
たずねて来ても つらい夢だけ
ああ 霧の中
夜明けが淋しい 終着駅よ
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