霧笛の波止場

あの娘迎えに 帰ってみれば
港は鴎と 波ばかり
古い酒場は 名前もかわり
いつか噂も 消えはてた
潮の香りが 責めるよに
俺を…俺を泣かせる
霧笛の波止場

煙草ふかせば 沖ゆく船の
灯りに泛ぶよ あの笑顔
遠い漁火 窓から見つめ
待っていますと 泣いた奴
細いうなじの 頼りなさ
何処へ…何処へ行ったか
霧笛の波止場

逢える明日は 見えないけれど
惚れた気持ちに 嘘はない
せめて祈るぜ 倖せを
風に…風につぶやく
霧笛の波止場
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