おんな傘

俺にさしだす 傘のしずくが
おまえの肩先 ポツリと濡らす
ほれていりゃこそ この手に抱けぬ
ばかな男の つよがりを
泣いてうらむか
泣いてうらむか おんな傘

酒でながせぬ 過去をせおった
男のゆく道 灯りは遠い
汚れしらない おまえの瞳
せめてきれいに おいてゆく
背中あわせの
背中あわせの おんな傘

これが浮世と いうものなのか
おまえに見つけた やすらぎなのに
それじゃ行くぜと 別れの涙
肩でふりきり 飛びだせば
雨に流れる
雨に流れる おんな傘
×