まっかな まっかな 赤い風

(かごめ かごめ かごの中のとりは いついつ出やる)

かごめの歌が 聞こえてきます
少しうすめの 紅をさす
赤い襦袢のその下は
ほんのり桜の白い肌
格子を出られぬ籠の鳥
何を思って 暮らせましょう

まっかなまっかな 赤い風
夕焼け空に吹く風は
まっかなまっかな 赤い風
好きになっても いいですか
暮れ六つ 行燈 灯がともり
何方迎える 宵化粧

どんな気持ちで 私を抱くの
聞いてどうなる こともない
ほどくこの帯絹ずれが
見てはいけない夢を抱く
ふたりで手をとり 大門ぬけて
このまま逃げて遠い国

まっかなまっかな 赤い風
かさねた心に吹く風は
まっかなまっかな 赤い風
花を咲かせてくれますか
心底 甘えた 爪のあと
明日は何方が なぞるやら

まっかなまっかな 赤い風
わたしの心に吹く風は
まっかなまっかな 赤い風
ひとりよがりの絵空事
夜明けの すずめが 口ずさむ
情け知らずの 籠女うた

(かごめ かごめ かごめ かごめ)
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