冬花火

棄てちゃいやよと 紅ひもで
ふたつからだを 縛ったおまえ
ばかなやつだよ
死ぬまで 死ぬまでおんな
抱けば火となる あゝ冬花火

肌に残った くれないの
花はふたりの 愛する証し
離しゃしないよ
最後の 最後のおんな
朝を呼ぶなよ あゝ冬花火

心細いか 身を寄せて
眠るおまえの 背中が薄い
夢で泣くなよ
愛しい 愛しいおんな
耐えて花咲け あゝ冬花火
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