横浜の女

惚れていながら
惚れていながら十三年も
まわり道した 恋だった
北は函館 南は薩摩
噂を追いかけ ヨコハマの
港へもどって きたんだよ

おれにかくれて
おれにかくれて 病気の母に
君はつくして くれたとか
苦労させたね 博多の頃は
ひとことお礼が いいたくて
訪ねてきたぜ 伊勢佐木町へ

ひとり暮らしが
ひとり暮らしが 淋しいならば
俺に償い させてくれ
里にあずけた 子供を呼んで
潮風あかるい ヨコハマで
三人一緒で 暮らそうじゃないか
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