夕月夜

明日を探して みようじゃないか
微笑うその目が 苦労を飛ばす
いつもしあわせ 遠まわり
これまで縁の ない女
肩を抱かれて 涙ぐむ
ひと春遅れの 夕月夜

まるでここだけ しあわせぶりに
浮かれ舞台の ひと幕みたい
これが固めの 盃よ
一口つけて 咳込んで
手もと乱して こぼれ酒
嫌われそうです 夕月夜

いずれその内 帰ろじゃないか
どこか生まれも 似ているふたり
長くなるのね 故郷より
都会で暮らす 歳と月
花はあなたに 根を下ろす
ついてくだけです 夕月夜
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