女の四季

逢えばおわりと わかっていても
逢えぬ涙に ぬれる春
造り花さえ ほほえむものを
貴方一人に 泣いている
女の愛は 哀しいものね

着物姿が 似合うと云われ
待って明かして 泣いた夏
帯をといても 短かい夜は
線香花火の 夢が散る
女の恋は せつないものね

青い落葉に なりたくないと
すがりついても 秋は秋
酒を飲んでも 酔えないわたし
ひとり涙で かむグラス
女の道は はかないものね

うそに染まった 淡雪心
苦労ばかりが つもる冬
わたし一人に 冷たい浮世
明日と云う日を 信じてる
女の春は いつ又かえる
×