抱きしめたい

淡い光が吹きこむ窓を
遠い田舎が飛んでゆきます
ぼくは烟草をくわえ
一服すると
きみのことを考えるんです

黝い煙を吐き出しながら
白い曠地を切り裂いて
冬の機関車は
走ります
きみの街はもうすぐなんです
ゴオ
ゴオ
ゴオ

雪の銀河をぼくは
まっしぐらなんです

飴いろの雲に着いたら
浮かぶ驛の沈むホームに
とても素速く
飛び降りるので
きみを燃やしてしまうかもしれません
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