火振り酒

意地の火の粉は男の花だ
風はなくても花は散る
晴れた空でも雨は降る
にぎり拳を卍に組んで
暴れ四万十男の川に
火の粉散らせて火振り酒

水をかぶった沈下橋も
嵐過ぎればまた浮かぶ
生きる区別を四万十川の
水の鏡にうつして燃える
それがいごっそ火振り酒

意地によろけりゃ後がない
夢に迷えば明日がない
男いのちの一枚岩で
天下取る気で酔おうじゃないか
月の四万十火振り酒
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