響灘

死ぬも死ぬも生きるも一緒だと
言った言った筈です港駅
風が肩を揺する 泣けとばかりに
みだれ髪 細い指 握る切符
心変わりの行く先を
訊けば砕ける 響灘

逢うは逢うは別れのはじめとか
はぐれはぐれ 鴎の港宿
酒が胸でさわぐ 酔えとばかりに
洗い髪 燃える肌 恨み言葉
泣いてむずかるこの恋を
酒でなだめた 夜明けまで

雲は低く暗く 泣けとばかりに
ほつれ髪 凍る夢 汽車のデッキ
恋のつづきがありますか
訊けばしぐれる 響灘
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