冬ぼたん

寄り添えば 雪が舞う
行きずりの 北の街
明日をさまよう 二つの命
後へは戻れぬ 運命なら
ついて行きます この人に
咲いて哀しい 雪に身を焦がす
女の花か ああ 冬ぼたん

重いのか 雪を抱き
うなだれる 冬ぼたん
耐えて哀しい 女の姿
かまいはしません 幸せは
つなぐこの手が あればいい
山の湯の街 潮の港街
暮らしてゆけるわ ああ 二人なら

風に散る 雪に散る
なぜに咲く 冬ぼたん
燃えて哀しい 女の命
逃れた故郷 後ろ指
忘れさせてよ 北の宿
明日は吹雪か みぞれ降る街か
二人で咲きます ああ 冬ぼたん
×