紅い花

誰かが爪びく ギターの歌に
そうよ私も あゝ似た運命(さだめ)
あかい着物で お人形ぐらし
指をさされて 嘲笑(わら)われて
いいのよ 秘めて切ない恋ごころ

淋しくないのよ 独りが好きと
爪をかんでる あゝ紅い花
窓にもたれりゃ 小雨の花街(まち)に
恋が逃げてく うしろ影
どうして いつも泣くのは女だけ

かなしい今夜も いつかは笑顔
きっと話せる あゝ明日がくる
夜のすき間に ひっそり咲いて
春を待ちます 一途(ひとすじ)に
いいのよ かえる故郷(ふるさと)ないわたし
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