マーメイド

ぼくらが昔 ツバを吐いて嫌った
いやらしい大人の匂い
このまえ君の 自慢のそのシャツから
そんな匂いがしていたけど…
大人じゃないフリしているのは 都合がいいから?

いつの日からか 君は望んだんだろう
“汚れてしまわないこと”
こびりついてしまう きたならしいもの全部
ムリヤリ消毒してきたんだろう?
君がもし少年のままで 輝いていたいのなら

伝説の島に住む 人魚の肉で
望みどおりの永遠を手にしたらいい

君はぼくを どんな風に思う?
許せないくらい醜いのかな…
ぼくは君の とぼけたユメなんか
聞きたいと思わないけれど…
ぼくはもう決めてしまったんだ 歩きつづけていこうと

伝説の海に舞う 人魚の肉は
ものすごいニオイで ぼくなんかじゃ 近づけないと思う

君がもし少年のままで 輝いていたいのなら

伝説の波の向こう 人魚の群れは
荒れ狂った海で まだ誰も たどり着けないらしい

深い霧と 風の彼方 闇をぬけて
伝説を 永遠を 手に入れたらいい
遠い海の 虹の彼方 はるか遠く
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