ぬれて横浜

淋しさを淋しさを お酒でうすめ
待てば痩せます 湊町
たった一度の おもいでを
守り通した 純情が
重荷になります このごろは
ああ ひとり夜雨に ぬれて横浜

あのひとはあのひとは わたしのいのち
想いつづけて 死にたいの
遠い汽笛に だまされて
化粧なおして 逢いにきた
波止場は異国の 船ばかり
ああ 潮の香りに ぬれて横浜

恋しさを恋しさを 吐息に包み
指でグラスを 暖めりゃ
忘れられない あのひとの
ひげの痛みを おもいだす
おもいでの酒場の止り木は
ああ熱い涙に ふれて横浜
×