友達

雨上がりの日曜日の
ベランダには
新しい あさがおが
ひらいてた

夕べ遅く電話くれた
彼女が 午後
半年ぶりに ここにやって来る

気の強いふりをして
「ふられた」なんて
笑う声は 明るくしてたけれど
なんだか痛い位 やつれてる

おとなの恋に
憧れた あの頃は
二人で 朝まで
パジャマのまま 話したね
今日はずっと そばにいるよ

お気に入りのハーブ・ティーを
いれてあげる
かけっぱなしの やかん
歌ってる

手に負える恋じゃない
分かってた だけど
「わたし 本気で愛してたんだけれど
届かなかった」と声つまらせた

おとなの恋を
夢見てた あの頃のように
笑えない
神様 お願いします
笑顔を返して下さい

きっと いつか 小指に
しっかりと結ばれた
かけがえない出会いを 信じてる
通り過ぎる 痛みも
きっと いつか
めぐり逢うために
神様がくれた試練
負けないで
幸福(しあわせ)になる
×