旅仕度

あなたひとりの 旅の仕度を
手伝う時の やり場のなさは
何処に捨てましょう

あなたのことは よく解るから
何時戻るとも 知れぬ旅路に
作るほほえみ

何故か追いたてられるように
いつも無理をしてた あなた
体を大事にしてね

あなたにとって 旅することは
人のふちどり のがれて遠い
探しものでしょう

ペンとノートと 手編みのものと
薬も少し かばんの中へ
添えておきましょう

待つだけの わたしのことは
旅に疲れて眠る夢で
折節 思い出してね

春と秋が幾つか過ぎて
帰り来るあなたの笑顔を
いつまでも覚えていたくて
旅仕度を手伝いながら
あなたの横顔 見てる
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