夏の沈黙

まるで幼い少年のように
君の頬をそよぐ風になりたい

何も恐れず
雨上がりすぐに……
おろすような白い靴のままで

ふざけた 夏の沈黙
男と女の 七つの涙
傷つくことは かけひきじゃなく
流れて行く時のせい

都会の中の孤独なぼくらに
蝉の声が痛みすぎて分かる

白いシーツの
森を抜け出せば
君が僕と違う訳も分かる

起きぬけの君の あのあどけなさも
鏡に預けるように
二人の夏を 季節の風が
化粧して 恋も終わる

「旅行しよう…」って 君がつぶやく
も一度 二人の夢を捜しに
誰も知らない町を探しに
新しい恋を捜しに
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