PIER 39

もうこんなとこまで歩いて来たのか
波の香り急に胸に届く
思い出が途切れるボードウオーク

まだ人で賑わう黄昏のピアで
君は何を僕に伝えようとするのか

誰一人誰一人それに気付かなくて
このままでこのままで別れそうな二人

なぜ君と過ごした
夜の短さを時はすぐに忘れさせてしまう
手のひらをこぼれる砂のように

もう僕の心に戻れないなら
君の胸に寒流の風冷たいなら

どこにでもどこにでも行ってしまえばいい
誰よりも誰よりも遠く離れるなら

そしてもう週末のざわめきに紛れて
人ごみに消えてゆく君だけが悲しい

誰一人誰一人それに気付かなくて
賑やかに賑やかに暮れてゆく夕暮れ
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