葉月

痛い程稚拙な
曖昧な言葉じゃ
あなたの耳に響かない、そう解ってる

甘い程幼気な
自分の弱さで
あなたの日々を汚したのも、知ってる

儚い夢を見て、あなたの夢に届かず、幼いこの目には
あなたが遠く遠く見えた

甘いミルクは、今でもあたしの身を焦がしている
これに涙するのも
存在するは、失う事です。いつしかあなたを
これに涙するのも、自然な事で…

期待程緻密な
努力はしていない
あなたの強さに抱かれて、そう立ってた

狭すぎるガラスの
鉢の中でずっと
もがきもせずに、未来の餌をほおばってた

儚い恋をして、形を変えてゆく幼い影を率いた我が身を見て
あなたが小さく小さく見えた

恋の病は、あなたの気持ちに少し似ています
これは動かぬ事実で
存在するは、失う事です。いつしかあなたを
これも動かぬ事実で、押しつぶされそうな胸

嗚呼雲の流れは、嗚呼あなたの空へと
嗚呼続いているのか ならば届けてよ
あなたの住む世界に悲しい雨が降らぬ様に
願う事しか出来ないこの力の弱さと無力なこの声を…
×