アバヨ、風の残像

太陽が燃えて睨んでいる
俺の言葉を遮る様に
上空に闇が笑っている
俺の明日を打ち消す様に

雨風過ぎて夏の朝
心に穴は空きっ放しだ
それで今尚、消えないでくれなんて
ヤレヤレまいったな

風鈴がいらなくなる頃に
俺はそれを思い出すんだろうな
汗ばんで歪んだ毎日に
俺の視力がまた下がった

息詰まる夜 夏の夜
心に穴は空きっ放しだ
殺すつもりかよ、消えてくれ幻よ
ヤレヤレまいったな

俺はあの道で
風を見ただけさ
天沼の空に消えろ!
アバヨ、風の残像

そして立っている
俺は立っている
立って心を見つめている
聴いている
俺は聴いている
耳を澄まして聴いているんだ

逃げ水逃げる夏の昼
心に穴は空きっ放しだ
それでなんとかやるしか無いさ
時間だ
そろそろ行くかな
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