光る波

歩きすぎて 降りた川辺
かかとのある靴 脱いだの
深く息を 吸い込んだら
青い草の匂いがした

午後のひざし ふりつもる
あなたと居た 時間にも
こんなふうに 素直になれたなら

名のある花も 名のない草も
ゆらりゆられて 光る波になる
土に抱かれた 私の影も
ゆらりゆられて 光る波になる

せつないほど 閉じこめてた
すれ違う痛み 覚えて
しゃがみこんだ 足元には
生まれたての 息吹がある

まぶたにある 風景を
一人で今 焼きつける
強く深く 心が溶け出した

名のある花も 名のない草も
ゆらりゆられて 光る波になる
時は駆けてく この波さえも
めぐりめぐって 変わり始めてる

あなたの言葉からこぼれ落ちた
ひとつぶの優しさが胸に咲いた

名のある花も 名のない草も
ゆらりゆられて 光る波になる
空に抱かれた 風の気持ちを
ふわりふわりと あなたに届けて
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