八尾・風の盆

飛騨の山あい 坂の町
土手に飛びかう 夕蛍(ゆうぼたる)
逢えば帯解く 間ももどかしい
三味(しゃみ)の音(ね) 衣擦(きぬず)れ 窓の月
戻れなくても いいのかえ
八尾(やつお)遣(や)るせぬ 風の盆

おまえ忘れる 暇がない
おわら恋しい 夢ばかり
命かけても うばえぬ女(ひと)よ
死ぬときゃ一緒と 云うけれど
わるい女で いいのかえ
三味の棹より 身が細る

誰か不幸に 落としても
恋の成就(じょうじゅ)は 叶わない
三日三晩の 逢瀬のやつれ
胡弓(こきゅう)が泣かせる 別れぎわ
戻るしかない いいのかえ
八尾名残りの 風の盆
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