死にたいって言えばそれだけで

きっと「死にたい」って言えば それだけで
楽になれること 知っていたけど
あの日 君が居てくれたせいで
そんな言葉も言えなくなったんだ

話したくない人ばっかり
話したい人とはうまく話せない
行きたくない場所に行くために
乗りたくもない電車に乗る

それを誰かが
「強い」と言ったり
「弱い」と言われたりして

心底 どうでもよくなる

きっと「大丈夫」って言えば それだけで
誰も気にしないこと 知っていたけど
だけど 君だけが「かっこわるい」って 泣いてくれたのが
嬉しかったんだ

ハッピーエンドの映画
2人が結ばれるラストシーン
でも 僕が見たかったのは
そのエンディングの続きのこと

例えば 終電の電車で寝ているスーツの青年
誰も歌にしない様なあんたのこと
俺が歌にしてもいいよな

「どうでもいい」って言えば それだけで
楽になれること 知っていたけど
だけど 君が「どうでもよくない」って言った言葉が
俺は おかしかったんだ

きっと「死にたい」って言えば それだけで
楽になれること 知っていたけど
あの日 君が本気で怒りながら 泣いていた顔が
忘れられない

「死にたい」
なんて言えない

だってあの子を
また 泣かせたくないよな

俺なんかの為に
泣かせたくないよな
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