気球と通信

ボクヲヒトリニシナイデホシイ

晴れた空から ガラスの気球
光を浴びて はかなく こわれた
何度も“通信”していたらしい
僕は知らなかった

コレカライツモキニシテイルヨ
公園の池に ガラスの小船
水に巻かれて 沈んで消えた
何度も“通信”していたらしい
僕は少しも気付かずにいた

いつもの道で 僕の恋人
蒼ざめた声で さよならと言った
何度も“通信”していたらしい
僕は知らなかった

コレカライツモキニシテイルヨ
ボクヲヒトリニシナイデホシイ
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