帰りな

灰皿に置いた吸いかけの煙草
むせながらふかす
いたずらよしなよ
いつもの俺ならふいに抱きしめて
おまえのすべてを
奪おうとしただろう

最後でためらうのは
これが初めてだよ
マジになりすぎて馬鹿だね

帰りな うまく言えないけれど
帰りな 大切にしたいよ

西向きの窓に右頬をつけて
ひんやりするわと
俯(うつむ)いてた夜
腕の時計まで外(はず)してるおまえ
長い髪さえも洗って来たと言った

触れたらこわれそうな
愛を教えられた
今までの女(ひと)と違うよ

帰りな そっと包むように
帰りな 守りたいだけさ

帰りな 迎えに行く日まで
帰りな 1人でいてくれよ
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