波止場

お前が流す 別れの涙
男ごころに 芯から沁(し)みる
一人残して 旅立つ夜明け
すすり泣く声 波間にひびく
おんな切ない おんな切ない
未練の波止場

淋(さび)しい夜は あなたを思い
二人過ごした 思い出辿(たど)る
そんな言葉を 囁(ささや)くお前
細いうなじが 震えて揺れて
おんな悲しみ おんな悲しみ
涙の波止場

男の夢を 夜明けの海へ
捨ててお前と 暮らしたかった
おんな盛(ざか)りを ひたすら待つと
告げる言葉も しぶきに濡れて
男泣きする 男泣きする
別れの波止場
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