Under the umbrella

大体3ヶ月毎くらいに僕の髪の匂いは変わる
シャンプーが無くなるその度に僕は誰かと巡り会う

傘を盗られて立ちすくむ僕に話し掛けてくれた
透明な天井のその下で僕ら初めて笑った

「それじゃまた」って手を振り合って
びしょ濡れになった身体にシャワーを
買い忘れたシャンプーに気付いた

さよなら、また明日
去り際が目蓋から離れない
さよなら、また明日
今日は色々と疲れた

「風邪とか平気?」って相変わらず
心配になりそうなくらいに
君は優しさがいつも少し溢れてる

TSUTAYA で「タンポポ」を借りて
雨に刃向えてない姿に昨日の俺みたいって笑って
腹を空かせて

まだ止まない雨を聴きながら
平らげた飯の余韻で寝転んだ
髪の匂い、2人揃えて

さよなら、また明日
言わなくたっていつの間にか
暑くて布団から脚を起こさぬように出す夜が増えた

幸せがあまりにも過ぎるとね
不安が降り止まなくなるのはいつも
近付いて、近付き過ぎて、すれ違うから

2人して詰め替えたシャンプーが無くなりそう
それだけで何となく怯えてる自分が情けないけど

降り止まない不安は余所目に見るくらいで良いか
幸せの真下で僕ら夢中に過ごせたのなら

だからどうか出来れば変わらずこのまま居られるように
さよならはまだいつか
髪の匂いは揃えたままで
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