まるで映画のように

結末をすでに知らされた
映画を観るような毎日を
退屈まぎれ手をふり
きみは見送ったんだ

かつての都市に
木枯らしが吹いて
栄華を極めたシンボルタワー
眠るようにライト消し
きみはただ見ていたんだ

歓喜の声は遠ざかり
過去は急速に色褪せていく
そして群衆は濁流のように
盲目の大きなうねりになり
早回しの時計の針は
誰の涙も覚えちゃいない
時代はいつも流れていくだけ

海の向こうからやってきた使者
きらびやかに伝えた博愛は
多分これからもずっと
きみの友達なんだ

彼は月を歩くように踊り
きっと今夜もコンサートをやるよ
終わらないアンコール
世界がひとつになるんだ

歓喜の声は遠ざかり
過去は急速に色褪せていく
そしてどんな偉大な出来事も
歴史の教科書たった一行
早回しの時計の針が
無口に進んでも紡がれていく
そんな思いも確かにあるんだ

歓喜の声は遠ざかり
過去は急速に色褪せていく
そして群衆は濁流のように
盲目の大きなうねりになり
早回しの時計の針は
誰の涙も覚えちゃいない
時代はいつも流れていくだけ
×